1. 表紙

皆様こんにちは。日本ペイントホールディングス共同社長の若月です。本日はご多忙の中、ご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
これより、2024年第3四半期決算の概要についてご説明いたします。
2. 2024年第3四半期の決算概況~過去最高の売上収益、営業利益は過去2番目~

2024年第3四半期の決算概況についてご説明いたします。
短信ベースでは、売上収益は前年同期比3.2%増の4,056億円、営業利益は前年同期比1.3%減の473億円と、第3四半期として過去最高の売上収益を達成したものの、営業利益はほぼ横ばいとなりました。売上収益の分析は説明資料の下段にある通り、塗料事業の販売数量、塗料周辺事業、新規連結影響がプラスに貢献した一方、為替影響、価格/ミックスはマイナスとなりました。
実質ベースでは、売上収益は1.8%増収、営業利益は13.1%減益となりました。NIPSEA中国の建築用は厳しい市場環境の中において、TUCが1%増収、TUBは16%減収でした。NIPSEA中国全体では2%増収を確保したものの、営業利益は実質ベースでは補助金を控除している関係で32%減益となりました。NIPSEA中国ではオペレーションの効率化などの費用見直し策を従前以上に進めており、第4四半期以降のマージン改善を見込んでいます。
ある意味で想定よりもやや厳しい第3四半期でしたが、全体感としては、NIPSEA中国、トルコ、特にフランスを中心としたDGL欧州が厳しく、それ以外は厳しい市況環境下でもまずまずの結果を残すことができたと考えています。
3. 2024年第3四半期(累計)の決算概況~売上収益・営業利益ともに過去最高~

次に、第3四半期累計の決算概況についてご説明いたします。
第3四半期累計では、売上収益、営業利益ともに過去最高を更新しました。繰り返しになりますが、地域または四半期ごとに収益状況は多少上下するものの、全体としては各地域で非常に健闘していると捉えています。
4. 2024年通期見通しについて(1)~見通しに変更はなく、過去最高を更新する見込み~

2024年通期の見通しについては、為替は円安基調が継続しているものの、現地通貨ベースでは先ほど申し上げた地域でやや厳しいこともあり、修正していません。
ただし、今後の見通しとしては、期初予想は上回る見込みであり、為替を説明資料右上に記載の第4四半期見通しを前提として、第4四半期の売上収益、営業利益は短信ベースでともに15%前後の増収増益を見込んでいます。
通期の見通しとしては、説明資料の下段に記載している通り、売上収益は期初予想比2%程度の上振れ、営業利益は0.5~1%程度の上振れをそれぞれ見込んでいます。
なお、インド2事業の買い戻しについては、当局からの承認は取得済みで、現時点ではクロージングには至ってないものの、業績への取り込み開始は第4四半期中を予定しています。ただし、連結業績に与える影響は軽微となり、詳細は割愛します。
5. 2024年通期見通しについて(2)(3)


説明資料P6-7ページでは、2024年8月にお伝えした現地通貨ベースの売上成長率とマージンの動向について、あくまで通年ベースにはなりますが、直近の見通しとしてアップデートしています。
6. 原材料市況・当社状況 / 市況・事業環境


原材料市況は全般的に安定的な推移を見込んでおり、市況・事業環境についてはヒートマップの通りです。
7. 主要セグメントの決算概況

主要セグメントの決算概況については2点だけ補足し、詳細は質疑に委ねます。
- NIPSEA中国以外のアジアの減収減益は、相変わらずトルコで発生しているインフレ、あるいは超インフレ会計の影響を大きく受けたものです。トルコを除いたNIPSEA中国以外の売上成長率は約5.4%であり、うちインドネシアも7.9%の売上成長と、まずまずの回復の兆しが見て取れました。
- DuluxGroupにおいては、太平洋、欧州ともに市況が変わらず厳しかったものの、太平洋においては塗料周辺分野での小規模買収の寄与もあり、3.1%の売上成長、マージンは1ポイント改善しました。欧州においては引き続きフランスの市況のみが厳しく、残念ながら減収となりました。
8. 主なトピックス(1)

主なトピックスをご紹介いたします。
1つ目は、来る12月2日(月曜日)に当社として初の「IR DAY」を開催し、当社に対する理解をより多面的に深めていただこうと考えています。特に新しい試みとして、当社のブランド戦略にフォーカスするプログラムを設けており、いわゆる欧米型のモデルを実践しているDuluxGroupと、アジア型のモデルを実践しているNIPSEAグループからそれぞれの視点よりご説明いたします。また、NIPSEAグループ全体の事業戦略をウィー・シューキム共同社長から、ガバナンスについては中村昌義筆頭独立社外取締役(取締役会議長)からご説明いたします。
2つ目は、去る9月6日(金曜日)に「統合報告書説明会」を開催しました。皆様からは説明会でも、その後においても貴重なご意見をいただきまして、私からも改めてお礼を申し上げるとともに、今後もより読みやすい統合報告書を志向していきます。
9. 主なトピックス(2)

3つ目として、AOCの買収については既に10月28日(月曜日)に発表した通りです。本日も必要に応じて質問を受け付けたいと考えています。
以上、ご静聴ありがとうございました。